〜snow girl/4〜
2003年7月14日 それから一週間後・・・
「じゃあ行ってくるから」
少年は玄関で靴を履きながら、家族にあいさつをしていた。
「いってらっしゃい。今日も部活なの?」
「うん、まあ。とにかく遅くなるから」
少年は母親に云って、ドアを開けた。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
少年は歩きながら高校のブレザーの懐の裏地ポケットに手を差し込んだ。
「・・・」
白いカードで、少年の写真と黒の文字が、必要最低限の情報を現していた。
“尾上陽彦”
認識番号4786539
そう打ってあった。他には何も打っていない。
が、赤外線等の特殊な光線を照射すると文字が現れるのを尾上陽彦は知っている。
「学校が終わったら、直に行かなきゃならいんだっけか・・」
陽彦は、あの遭遇があった場所を通学路にしていた。まだ工事中で、塗ったあとがまだ乾いていないことを色が表している。
この一週間、僕のなんの変化も無い日々が一変したかもしれない・・・陽彦はそんなことを思うのだった。
「じゃあ行ってくるから」
少年は玄関で靴を履きながら、家族にあいさつをしていた。
「いってらっしゃい。今日も部活なの?」
「うん、まあ。とにかく遅くなるから」
少年は母親に云って、ドアを開けた。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
少年は歩きながら高校のブレザーの懐の裏地ポケットに手を差し込んだ。
「・・・」
白いカードで、少年の写真と黒の文字が、必要最低限の情報を現していた。
“尾上陽彦”
認識番号4786539
そう打ってあった。他には何も打っていない。
が、赤外線等の特殊な光線を照射すると文字が現れるのを尾上陽彦は知っている。
「学校が終わったら、直に行かなきゃならいんだっけか・・」
陽彦は、あの遭遇があった場所を通学路にしていた。まだ工事中で、塗ったあとがまだ乾いていないことを色が表している。
この一週間、僕のなんの変化も無い日々が一変したかもしれない・・・陽彦はそんなことを思うのだった。
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