〜snow girl(鉄、改名)〜3
2003年7月11日 少年はヘタレこみ、うわずった声で火傷を負った右腕を胸に押し当てていた。
「ぐ・・痛・・・」
少年の横、通学道路のコンクリートを抉った場所はクレーターのようになっていた。その場所にはまだ、甲虫に似た姿の物体が冷気とともにバイザーから煙を吐いていた。
≪うう・・はあ、はあ・・苦しい≫
少年には聞こえていない、バイザーの中から少女のような声がしていた。
≪杉田だ。情報状況報告≫
別の声が、その物体からした。
≪報・・告。敵NS・・[CHEZRGUN(以下C)]と遭・・遇
深呼吸
・・これに対処したものの、新型の鈍重な動き並びにインター・フェイス、OSの作動限界により機能不全を起こしました。[パラベルム]並びに[特殊冷却剤 ニュームナライザー]を使用したにも係わらず暴走を食い止められませんでした・・・≫
吐血
≪・・そうか。太陽ヒナタ、現時刻を持ってお前を回収する。BJ[獅子]を破棄、自爆させる。お前は、ポータルを展開したのち即急に転進し・・≫
≪あの・・≫
≪?。なんだ≫
≪私のポータブル・アナゴリズムがアドバンスド・デバイスを確認しました・・。今、先ほど私を助けようとした民間人のようです・・≫
マイク越しの男の声が、一瞬止まる。
≪・・それはバグ、不全時における不確定情報ではないな?≫
二度目の深呼吸、男の声は淡々としていた。
≪ハイ・・≫
≪そうか・・・。その民間人は、どうしたたんだ?≫
ゆっくりと、少女の声の主が開いたバイザー・ハッチから姿を現した。
白い透き通るような肌と、ショートの白髪。眼は黒系の灰色をしていて華奢な体つきをしている。右耳に、手をあてがいイヤーマイクに集中していた。
服装はフィットしたゴム製のシリコンのBJを纏っていた。
絶対零度の冷気を帯びながら、日光にその体を這わせる・・
「倒れています。ハッチを開けたときの圧縮した冷気で凍傷火傷を負ったようです・・致命傷にはなっておらず生きていると思われます」
≪そうか・・。周りには、あ〜民間人はいるか?≫
辺りを見回す少女。
「いえ・・避難した模様です。予備報告、NS[C]は、情報をバック・アップ中なのかフリーズ状態のようです」
≪・・・。おそらく、落下時のバグだろう。目的を変更、アドバンスド・デバイスの可能性を持った民間人を救出、ポータルで一時撤退だ≫
「了解しました。ポータルの、マーカー開きます」
続く
「ぐ・・痛・・・」
少年の横、通学道路のコンクリートを抉った場所はクレーターのようになっていた。その場所にはまだ、甲虫に似た姿の物体が冷気とともにバイザーから煙を吐いていた。
≪うう・・はあ、はあ・・苦しい≫
少年には聞こえていない、バイザーの中から少女のような声がしていた。
≪杉田だ。情報状況報告≫
別の声が、その物体からした。
≪報・・告。敵NS・・[CHEZRGUN(以下C)]と遭・・遇
深呼吸
・・これに対処したものの、新型の鈍重な動き並びにインター・フェイス、OSの作動限界により機能不全を起こしました。[パラベルム]並びに[特殊冷却剤 ニュームナライザー]を使用したにも係わらず暴走を食い止められませんでした・・・≫
吐血
≪・・そうか。太陽ヒナタ、現時刻を持ってお前を回収する。BJ[獅子]を破棄、自爆させる。お前は、ポータルを展開したのち即急に転進し・・≫
≪あの・・≫
≪?。なんだ≫
≪私のポータブル・アナゴリズムがアドバンスド・デバイスを確認しました・・。今、先ほど私を助けようとした民間人のようです・・≫
マイク越しの男の声が、一瞬止まる。
≪・・それはバグ、不全時における不確定情報ではないな?≫
二度目の深呼吸、男の声は淡々としていた。
≪ハイ・・≫
≪そうか・・・。その民間人は、どうしたたんだ?≫
ゆっくりと、少女の声の主が開いたバイザー・ハッチから姿を現した。
白い透き通るような肌と、ショートの白髪。眼は黒系の灰色をしていて華奢な体つきをしている。右耳に、手をあてがいイヤーマイクに集中していた。
服装はフィットしたゴム製のシリコンのBJを纏っていた。
絶対零度の冷気を帯びながら、日光にその体を這わせる・・
「倒れています。ハッチを開けたときの圧縮した冷気で凍傷火傷を負ったようです・・致命傷にはなっておらず生きていると思われます」
≪そうか・・。周りには、あ〜民間人はいるか?≫
辺りを見回す少女。
「いえ・・避難した模様です。予備報告、NS[C]は、情報をバック・アップ中なのかフリーズ状態のようです」
≪・・・。おそらく、落下時のバグだろう。目的を変更、アドバンスド・デバイスの可能性を持った民間人を救出、ポータルで一時撤退だ≫
「了解しました。ポータルの、マーカー開きます」
続く
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